『「赦せない」「赦してもらえない」』
- ホーム
- お知らせ一覧
- チャプレン室「こころのサプリメント」
- 『「赦せない」「赦してもらえない」』
- チャプレン室「こころのサプリメント」
『「赦せない」「赦してもらえない」』
チャプレン室 田中 歩美
「赦せない」「赦してもらえない」という生き方は、幸せな人生でしょうか?
私達の人生を苦しめることの一つに、「赦せない」「赦してもらえない」ということがあるのではないかと思います。
ある方は、伴侶の一言がどうしても赦せなくなり、離婚をしたものの、その出来事を何度も思い出しては苦しみ、ついには精神病を患ってしまいました。
「赦すことは、自分が負けたみたいだ」とおっしゃる方もおり、気持ちはわかりますが、しかし赦せないことは、相手を苦しめるだけでなく、自分自身をも苦しめることにつながっていくことを感じています。
神の子イエス・キリストは赦すお方です。
イエス様は自分を殺そうとする人達を赦し、十字架上で「父よ。彼らをお赦しください」と祈られました。
自らの命をもって、神様と人をつなぐ架け橋となってくださり、このイエス様によって、私達は神様に赦され、神様と愛で結ばれた親子の関係をもつことができるようになりました。
聖書には、
「互いに親切にし、優しい心で赦し合いなさい。
神も、キリストにおいてあなたがたを赦してくださったのです。」
(聖書 エペソ人への手紙4章32節)
という教えがあります。
この教えを書いたのは、パウロという伝道者でした。
彼は伝道者になる以前は、イエス様の弟子達を迫害し、殺害の意に燃えて、遠くに散った弟子達をも追いかけていく者でした。
ところがその旅の途中で、イエス様と出会い、キリスト者へと改心したのです。
パウロはイエス様に赦され、またイエス様を通して神様に赦されたからこそ、福音を宣べ伝える素晴らしい伝道者としての活躍を全うしました。
私達もイエス様の十字架を通して、神様に赦され、生かされています。
神様に赦されている私達であるからこそ、お互いに親切にし、優しい心で赦し合うことができるようになりたいと思います。
- お知らせカテゴリーで絞り込む