「与える幸い」
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「与える幸い」
チャプレン室 長濱 カンナ
受けるよりも与えるほうが幸いである。(使徒20:35)
このことばは、パウロがエペソという地で宣教を終え、この地を去る前に、エペソの教会の監督者に教えたイエス・キリストのことばです。
特に助けを必要としている人々に対し、その必要を満たしてあげることを神様は教えておられます。
「与える」といのは親切な行為の一つです。
親切を施すことは、他者にとっても自分にとっても幸福感をもたらします。
それは「つながり」を感じるからです。
阪神淡路大震災の時、神戸で畳屋を営んでいた主人が、被災者にくつろいでもらおうと避難所に畳を運びました。
それを見た息子さんが、銀行員を辞め、畳屋を継ぎました。
道が塞がっていても、抜け道を探し続け届けようとする父の姿に感銘を受けたのです。
息子さんも、日本の地で災害があれば、避難所に畳を届けるというボランティアをし続け、この活動は、全国へと広がっています。
(2025年1月8日:NHK特集リポートより)
神様は善を行うことの副産物として、お互いが幸せになるように、このような機能を存在させたのだと思います。
「つながる」幸せや喜びといったポジティブな感情を互いに感じられるように、人間をつくられたのです。
受けることも幸いです。
それ以上に「与えるほうが幸いである。」と教えるのは、受けること以上に持っている物を与えるという難しさを人間が特性としてもっているからではないかと思います。
所有しているものが減るというのは、危機感を覚えるからです。
しかし、神様は「つながる」ことで、互いに補い合って生かされるという営みだけではなく、人と人がつながる幸せホルモンを分泌させ、幸福感情に満たされるように私たちをつくってくださったのです。
災害の多い日本だからこそ、助けが必要な人の気持ちがわかる心の豊かさが育まれていると思います。
「与える」祝福と恵があなたにありますように、お祈りしています。
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