「涙をぬぐい取ってくださる」

チャプレン室　長濱 カンナ

神は彼らの目から涙をことごとくぬぐい取ってくださる。（黙示録21章4a節）

戦後、親を失った二人の兄弟がいました。

弟が風邪をひいてしまい、兄は弟のために店で卵を万引きしてしまいます。

店主に見つかった兄は、買い物客に囲まれている中でこっぴどく叱られ、悔しいやら、恥ずかしいやらで、悲しくなり泣き出しました。

そこに、店主にお金を支払ってくれるおじぃさんが現れ、その子は助けられて、兄は安心して弟のいる家に帰っていきました。

ここでは、優しいおじぃさんが男の子を助けてくれました。

それと同じように、人間がさまざまな出来事によって、どうしようもないような状況に陥ったとき神様も助けてくださいます。

冒頭の聖書のことばは黙示録というところにあります。

使徒ヨハネが、この世の終末の出来事について神様から預かったみことばを書き記したものです。

終末に対して不安になったり、恐れたりする必要はありません。

間違った終末預言の理解によって、神様のみこころがないがしろにされてはならないと他の箇所に記されています。

人類にこれから起こる出来事を俯瞰して見るだけでなく、神様を信頼する者に起こっている日々の様々な出来事の中に、神様が働かれていることを見ることも大切です。

不条理と思えるような世の中も、真理が見えるようにしてくださる神様の手にかかればすべては新しくされ、以前のようではなくなります。

それは、いつ来るのか人間には計り知ることはできません。

神様のなさることはときにかなって美しいとあります。

神様は、痛み、悲しみ、苦しむ者たちの目から涙をぬぐい取ってくださるお方なのです。