「はじまりの小さな一歩」

  • チャプレン室「こころのサプリメント」

「はじまりの小さな一歩」

チャプレン室 瑞慶山 真

先日こんな話を聞きました。

「この間の話し合いは、激論を交わす内容で

平行線のまま時間切れになったんです」。

 

そして「それでもよかった」とも仰っていました。

 

本心で語り合ったから

お互いにとっての譲れない思いが はっきりとあらわされて

その違いに気づき 受け止める機会につながったのでしょう。

私には、その笑顔がそう言っているように思えました。

 

対話をしていくなかで

なぜそれが自分にとって譲れない思いなのかをさかのぼって

初心を思い返すことがあります。

そのとき自分の思いが整えられていき

違った思いに向き合い 折り合いをつけることがあります。

 

より視野を広げて見ることは大切なことだと教えられます。

 

人の考えや思いに気を回し過ぎたりしないで

多数の声とは異なっていても それを恥じたりせず

嫌われることも恐れないで

ああでもないこうでもないと

答えが見いだせずにいるモヤモヤも含めて

それが本心なら 新しい第三の道がきっと見えてくる。

 

寛容な心もそうやって育まれるのかもしれない。

 

その道はまっすぐでなくていいし

平坦な大路でなくてもいいじゃないですか。

大事なのは

どこに辿り着くか

どう辿り着いたか

一歩を踏み出したかなのですから。

 

あなたの今日の一歩を応援します。

 

私たちは、ことばや口先だけではなく、行いと真実をもって愛しましょう。 

(ヨハネの手紙 第一3章18節)