こころのサプリメント｢失敗しても、何度でも｣

チャプレン室　田中 歩美

私には姪が二人います。

本土在住でコロナ禍もあり、なかなか直接会うことはできませんが、送られてくる姪達の動画を見ながら、成長を共に喜ばせてもらっています。

その中で特に印象に残っているのが、姪が歩く練習をしている動画です。

手すりに掴まり、立ち上がった後、足に力を入れて歩き始めます。

親が励ます中、数歩歩いて床に座り、また数歩歩く、を繰り返していました。

ある研究によると、赤ちゃんは歩けるようになるまでに、一日約100回転ぶという統計もあります。

何度も転びながら、失敗を重ねながら、歩くことを覚えていくのです。

 

歩くだけではなく、私たちは他のことでも、何度も失敗をします。

最初から完璧に上手くいく、ということは、ほとんどありません。

失敗を重ねながら、試行錯誤をしながら、しかし諦めずに挑戦し続けることによって、身につけていくのです。

 

赤ちゃんが歩けるようになるまで、親は何度でも挑戦させ、励ましてくれるように、神様も私たちのことを子として愛し、何度でも赦し、何度でもチャンスを与えてくださる方です。

聖書には、大きな失敗をしながらも、神様に赦され、神様に与えられた働きを担う人たちが登場します。

 

その一人である、イスラエル国のダビデ王は、神様についてこう歌っています。

「主は、あわれみ深く、情け深い。怒るのにおそく、恵み豊かである。

主は、絶えず争ってはおられない。いつまでも、怒ってはおられない。

私たちの罪にしたがって私たちを扱うことをせず、私たちの咎にしたがって私たちに報いることもない。」（聖書　詩篇103篇8～10節）

 

私も、何度も大きな失敗をし、それでも神様から赦してもらっている一人です。

神様があわれみ深く、情け深く、怒るのにおそく、恵み豊かであるからこそ、私は今こうして神様のことをお話することができています。

神様は、世界で一番優しく、また大きな愛をもっておられます。

そして、私たち一人一人を我が子として愛し、何度でもチャンスを与え、成長させてくださる方です。